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手がなくても絵は描けるけれど、手のない絵はつまらない。長い修練を積み、日頃手を慣らしておくと、とても感度がよくなり、頭で決めていたことを越えて、さらに先へ先へと新たなものを探り当ててくれる。反対に、長い間仕事を休んだ手は、いきなり筆を握らせても、考えたことさえ碌に表すことが出来ない。


李禹煥「生きた手」(『余白の芸術』みすず書房, 2000, p. 149)

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